日本最大級のリーチを誇るプロゲーミングストリーマー集団「父ノ背中」に2017年に加入。わずか1年で頭角をあらわしてきた大会メンバーらむさんにインタビュー。『レインボーシックスシージ』に出会った意外なきっかけ、そしてプロとしての野望を伺った。

R6Sに出会ったきっかけは、友達からの誕生日プレゼントだった

――プレイヤーネームの由来を教えてください。

らむ:もともとはPCじゃなくてPS4でプレイしていて、その当時は本名のイニシャル「RM」を名前として使っていたんです。ただ、それだと名前を呼ぶとき「アールエム」で読みにくいということで、今の「らむ」に変えることにしました。

――現在は『レインボーシックスシージ』を中心にプレイされていますが、それ以前はどんなゲームに触れてきましたか?

らむ:子供のころはニンテンドーDSで『ポケモン』とかを遊んで、PS4だと『グランド・セフト・オートV』を学校の友達と一緒に遊んでいました。『レインボーシックスシージ』も、同じ友達から誕生日プレゼントとしてもらったのが出会ったきっかけだったんです。それ以前はFPS自体まったくプレイしていませんでした。

――はじめてFPSをプレイしたときの印象はどうでした?

らむ:みんな『シージ』を難しいと言うんですけど、僕からするとなにが難しいかも分からなかったから「これが普通なんだ」くらいにしか思わなかったんですよね。その後『コールオブデューティ』とか、他のFPSに触れて初めて『シージ』が難しいことに気づいたんです。

攻撃面では”絶対に勝てる”という自信を持っている

――最初はPS4で、その後PCに移ったのは何か理由があるのですか?

らむ:PS4で一緒に遊んでいたクランのメンバーが、一斉にPCに行ってしまったからです(笑)。僕自身、メンバーと一緒に続けたい思いが強かったので、思い切ってPCを買いました。実は僕、それ以前はPCにほとんど触れたことがなくて、自宅にもノートPCがあるくらいだったんです。だからマウスとキーボードの操作も全然慣れなくて、最初は戸惑いましたね。

――マウスとキーボードに慣れるよう、特別な練習はしましたか?

らむ:『レインボーシックスシージ』の中にテロハントというボット撃ちのモードがあって、それでひたすら練習しましたね。PCを買った当時は冬休みの時期だったんで、本当に一日中プレイし続けました。テロハントは練習になりますし、単純にひとつのモードとしても面白いので、今でも時間があるとついついプレイしちゃいますね。

――FPSの歴は決して長くはないようですが、なぜプロを目指そうと考えたのですか?

らむ:最初は普通にゲームを楽しむだけだったんですけど、ある時父ノ背中のメンバーでもある、かきたれさんから「一緒のチームでやらないか」と声をかけてもらって、その流れでプロになりました。

――かきたれさんとはどんな経緯で知り合ったのでしょうか。

らむ:かきたれさんがYouTubeで生放送をしていて、僕は一般のリスナーとして参加したんです。そのときに一緒にゲームをプレイすることになり、目をつけてもらったのがきっかけですね。

――リスナーはらむさん以外にもいたと思うんですけど、なぜかきたれさんはらむさんに目をつけたんでしょう?

らむ:やっぱり、ずば抜けて上手かったからじゃないですかね(笑)。

――(笑)。自分自身ではどんなところが長所だと考えていますか?

らむ:精神的なところで負けないというか、特に攻撃の面では絶対に勝てるという自信を持っています。ただ、かきたれさんにだけは負けると思います(笑)。あとは「ここは絶対に取らなきゃいけない」という局面で一番先に動く積極性ですね。

――かきたれさんに誘われる形で加入した父ノ背中ですが、入った当時の印象も教えてもらえますか。

らむ:僕が入ったときにはすでに有名なチームになっていて、素直に嬉しかったです。個々のメンバーを見ても、けんきさんは昔から知っていたし、PCでゲームをやるようになってからはAppleさんとか、いろんな人のプレイ動画を見ていましたから。

――メンバーの話が出たところで、らむさんから見てゲームが上手いと思う人はいますか?

らむ:かきたれさんはすべてにおいて、絶対的に強いです。あとAppleさんは不利な状況を打開する力があるし、クラッチ力という意味ではビーサンが強いですね。

――らむさんは18歳という若さでプロになっていますけど、不安はありませんでしたか?

らむ:世の中に顔を出すことに対する抵抗はありました。ただ将来に対する不安とかはなかったです。あくまでも大会に出るための手段としてプロになったわけであって、生活がガラッと変わるとも思ってなかったからです。だから最初は親にも全然話してなくて、話したときにはめちゃくちゃ反対されました。

大会に出るための一つの手段としてプロになった

――家族を説得するのは大変じゃなかったですか?

らむ:実はもともと就職が決まっていて、それを辞めてのプロだったので説得も大変でした。「今の仕事より全然稼げる」とか、無理やりでしたね。実際、実家で働いていたときよりも収入も増えましたし、今では納得してくれています。「一人暮らしは大丈夫か」とか、心配は相変わらずされてますけど(笑)。

――もうひとつ気になるのは、『シージ』を買ってくれた友達の反応です。

らむ:友達にもプロになることは当然話して、「あのとき買ってくれなかったら、こうはなってなかったよ」と感謝は伝えました。あちらからは「まさかこんなことになるとは」と驚かれました(笑)。

――父ノ背中の一員になったことで、印象が変わったメンバーはいますか?

らむ:自分の中では、けんきさんが怖い人というイメージから優しい人というイメージに変わりました。Twitterとかを見てると近寄りづらそうな雰囲気だったんですけど、実際に接してみるとチームのメンバーのことをとてもよく考えてくれている人なのだなと思いました。

――同じ質問をあどみんさんにしたら、「らむはプロになってちやほやされてる」と答えてました。

らむ:それは本人からも直接言われたことがあります(笑)。まぁ…余計なお世話ですね(笑)。

――そういう話を聞いていると、あどみんさんとはかなり仲が良いことが分かります。

らむ:Appleさんもそうなんですけど、用がなくても一緒に遊んだりします。年が近いこともあって、買い物に行ったり、ご飯を食べに行ったり、ゲームとはまったく関係のないことをする機会も多いです。プロ同士の関係だけど、普通の友達と変わらないです。それが逆に「馴れ馴れしい」とか言われることもありますけど(笑)。

――その自然体な姿勢は、普段の動画にも表れていますよね。

らむ:あまり自分のキャラクターを作るのは好きじゃないですし、それで続けてもストレスになりますから。調子に乗ってると言われることもあるんですけど、それでも好きと言ってくれるリスナーがいる限り続けていきたいです。

――プロとアマチュアに違いを感じることはありますか?

らむ:発言力は一番の違いかなと思います。良くも悪くも影響力があるし、人一倍気をつけないといけないと感じます。昔は放送中にキレてしまうこともあって、痛い目もみてきたのでなおさらですね。

――ファンとの関わり方という点ではなにか意識していますか?

らむ:リスナーには僕のことを遠い存在だとは思ってほしくないんです。プロゲーマーというと絡みにくそうなイメージがまだあると思うんで、それを感じさせないよう、なるべくフレンドリーに、コメントにも気軽に返すようにしています。フレンドとは放送外で、一緒にゲームをプレイすることも多いですね。

――Twitterもこまめにチェックするんですか?

らむ:しますね。「父ノ背中」でエゴサもよくやりますし、自分のことをツイートしている人がいたらいいねもしますよ。中でも「上手い」とか「強い」とか、シンプルなツイートはその人の本心だと思うし、そういうのを見るとモチベーションも上がります。

――動画を作るときにこだわっていることはありますか?

らむ:動画をアップする以上は面白いシーンがないとダメなんで、大会と違って魅せるプレイは意識しています。ライブストリーミングも同じで、キルを取るのはもちろん、勢いのあるプレイを引き出せるように心がけています。

――動画関連で、新たにチャレンジしてみたいことは?

らむ:今は『シージ』くらいしか自慢できるゲームがないんで、『Fortnite』とか『PUBG』とかも上手くなって、魅せるプレイができるようになりたいです。逆にインディーズとかにある個性的なゲームを単発でアップするのはあまりやらないかと思います。僕の場合、動画を作るときは必ず気を引き締めるので、そういうゲームで気軽に動画を作るタイプではないかなと思ってます。

――らむさんは大会にも出場されていますが、普段はどのように練習されていますか?

らむ:時間帯は適当で、大体午後はお昼から夕方にかけてフレンドとランクマッチをします。夜の9時から12時まではクラン戦という形でチーム対チームの対戦もします。対戦するチームは国内、国外問わずですけど、自分たちより強いチームと対戦したほうがいいので、国外のチームとは積極的にプレイするようにしています。自分なりに課題を決めて練習することも多いです。最近ではドローンを使わずにプレイしてみたり、いろんな可能性を考えながらやってますね。

――今後の目標や将来の夢についても教えてください。

らむ:ゲームで生活をしてきてるんで、将来的にもずっとゲームに関わっていきたいです。それはプロゲーマーとしてだけでなく、セカンドキャリアという意味でも。でも喋りは下手なんで解説はできないし、文章も苦手なので…今後も自分を磨いていきたいです。

プロ同士の関係だが普通の友達と変わらないところもある

YouTubeでは友達と遊ぶようにリスナーと接するらむさん。ひとつひとつに確かなこだわりを持っていることがインタビューを通して分かった。今後もストリーマーとして、そしてプロゲーマーとして、多くの活躍を見せてくれるはずだ。

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